途上国における基礎教育支援 (上)

途上国における基礎教育支援 (上)

国際的潮流と日本の援助

教育開発?教育支援分野における日本の途上国に対する支援を整理し、これからの日本がどのように基礎教育を通して世界に貢献していくべきかを広く読者に問う。

  • 著者
  • 小川 啓一、西村 幹子 (編著)
  • 出版年月
  • 2008年11月
  • ISBN
  • 9784762018916

本書は、1990年代以降に隆盛した教育開発および教育支援分野における、日本の基礎教育支援の実績と今後の課題を包括的に論じた一冊。国際的な教育支援の潮流に呼応しながら、日本は「万人のための教育世界会議」(1990年)以降、EFA(万人のための教育)やMDGs(ミレニアム開発目標)、PRS(貧困削減戦略)といった国際的イニシアティブに積極的に関与してきた。
本書では、こうした国際協力の歴史と背景を整理しつつ、日本の教育支援政策の変遷を振り返ります。特に、日本が途上国における基礎教育の普及と質の向上をどのように支援し、貧困削減や持続可能な社会の構築に貢献してきたかに焦点を当てる。
さらに、教育分野の国際協力における政府機関、国際機関、NGOの役割や連携についても詳述しており、教育政策に関心を持つ研究者や実務者にとって貴重な資料となる内容です。これからの日本が基礎教育を通じて世界にどのように貢献していくべきかを問う本書は、読者に新たな視点と示唆を提供する。


目次

  • 第1部 基礎教育支援をめぐる国際的な動きと日本の援助政策
    • 第1章 20世紀の基礎教育支援と国際的な動向
    • 第2章 ダカール会合以降の国際的な基礎教育支援の動向
    • 第3章 基礎教育に対する日本の援助政策の変遷
  • 第2部 基礎教育支援に対する日本の援助体制
    • 第4章 日本のEFA支援の制度改革の課題
    • 第5章 基礎教育支援に関する日本と国際機関との連携
    • 第6章 基礎教育支援をめぐるNGO?NPOとの協力
    • 第7章 大学による国際協力の取り組みと基礎教育支援
  • 第3部 基礎教育支援に向けた日本の取り組みの分析
    • 第8章 定量データからみる日本の取り組み
    • 第9章 報告書調査からみる日本の取り組み
    • 第10章 アンケート調査からみる日本の取り組み